電通マクロミルインサイト“人と生活研究所”は、 人々のウェルビーイングに着目、企業のマーケティング活動において、よりウェルビーイングを進めていく活動を促進・支援してまいります。この度、第五弾研究として「主観的幸せを促進する消費の分析」を行いました。
第四弾研究で、今、生活者はどういう時に幸せを感じるのか、“幸せ”を実感する方向性を見出す分析を行いました。そして生活者の主観的幸せの方向性として9つの因子を得ました。
幸せは、友人や家族、仕事や学びや趣味、子育…など、自身の主体的な関わりの様々な場面において感じられています。一方で、私たちは日々、数え切れないほどの「消費」を通じても感情を動かしています。では“消費”の中でも、人が幸せを感じる消費はないだろうか、それはどういった幸せ感か。
おりしも、サウナからの“整う”が一過性のブームではないことや、自己肯定感ソングがヒットするなど、消費の中でもメンタルウェルネスや幸せを感じることが目的となっている商品やサービスも増えていると感じます。
すでに多くの商品・サービスが機能的な便益を十分に満たす中で、生活者は“昨日より少しでも幸せになれること”を求めるようになってきているのではないか…。そんな仮説のもと、主観的幸せを感じる消費を生活者にたずね、分析をしています。
まずは9因子のうち、「自己肯定する幸せ」を感じる消費を分析レポートします。生活者のリアルな声とともに、「どんなモノ・コトが自己肯定感を高めているのか」、その傾向を読み解いています。
15~74歳男女2000ssを対象に、主観的な幸せ9因子のうち、特に幸せを感じる方向性について、その幸せ感を感じる商品・サービスは何か、どんな幸せ感かを自由回答で尋ねています。
「自己肯定する幸せ」が特に幸せと感じる層(1~3番目該当者)809名について、自由回答をまとめました。
調査対象 | 15~74歳男女(居住エリアは全国) |
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サンプル数 | 2000ss ※性年代10才刻みで人口構成比にあわせる |
実施期間 | 2025/5/19(月)~5/21(水) |
調査実施機関 | 電通マクロミルインサイト |
1.自分に合うものとの出会い、自分に合うを発見したとき
自分に合うものを見つけたとき、世の中の物語に自分と同じを発見したとき、自己理解が深まったり、自己のアイデンティティの輪郭ができ、幸福感につながっている可能性が示唆されます。
2.自己受容。自分を好きになる
「自分に似合うが見つかる」「自分らしさを表現できて自分を好きになれる」など、自分の良さに気づいたり、表現できることが、理由として挙げられていました。人と比べての評価やなりたい自分より、自分を受け入れて良さに気づくことが今の気分なのかもしれません。
3.仕事以外での自分らしさや得意の発揮
カメラ、音楽、栽培など、仕事以外でも、自分らしさや得意が発揮できる領域がある幸せ。
仕事の成功は誰もが叶うわけではない中で、多面的に自分を発揮できる・制作できる場があるのは、今後重要になりそうです。