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マーケティングリサーチコラム

マーケティングリサーチの電通マクロミルインサイト TOP マーケティングリサーチコラム グループインタビュー調査の流れ・活用シーン・メリット・注意点などを解説

グループインタビュー調査の流れ・活用シーン・メリット・注意点などを解説

グループインタビュー調査の流れ・活用シーン・メリット・注意点などを解説

「商品やサービスについて課題や仮説がぼんやりとしているので、ユーザーの意見を深く聞いてみたい」
「新製品や試作品に対する消費者の生の反応を確かめてみたい」
という場合、グループインタビューが最適な調査手法です。

ただ、モデレーター(司会)の力量に調査の質が左右されたり、インタビュー実施後のデブリーフィングによる調査結果の整理・分析など、インターネットによるアンケート調査とはまた別の注意点や難しさがあります。

年間300件以上のグループインタビュー調査実績のあるマーケティングリサーチ会社ならではの視点で、グループインタビューの流れ・活用シーン・メリット・注意点などを解説します。

目次

グループインタビューとは

4~6名の参加者を座談会のような形式で一同に集め、決められたテーマ・話題に沿ってインタビューするマーケティングリサーチ調査手法の1つです。
モデレーターと呼ばれる司会者が調査対象者の方々に調査テーマに関する質問をしながら、自由に発言をしてもらい、会話を進めていきます。

参加者同士がそれぞれの発言内容に刺激を受け、活発な意見交換が起こることで
「あ、そうそう、それは私も思っていた」
「そういえば思い出したけれど、こんなことがあった」
といった他者の発言に対する相乗効果が期待できるため、幅広い意見や多くのアイデアを収集し、消費者理解を深めるのに適したリサーチ手法です。

グループインタビューは、略してグルインと呼ばれることもあります。また、フォーカスグループインタビュー(Focus Group Interview)の頭文字をとってFGI、単にGIという略称が使われることもあります。

また、従来はインタビュー調査が難しかった対象者にも、パソコンやスマートフォンから場所を選ばず、参加者の都合に合わせてインタビューに参加していただくことが可能なオンラインインタビューも最近は増加してきています。

定性調査と定量調査の違い

グループインタビューは定性調査の1つです。

定性調査と定量調査の違いについて説明すると、
定量調査は調査結果が「数値」
定性調査は調査結果が「言葉」で表されるもの
といえます。

満足度、認知度といった数値で示すことができるのが定量的な調査であり、インタビューで生活者のニーズや生の声を具体的な言葉で収集するグループインタビューは、定性調査の代表的な手法の1つです。

グループインタビューとデプスインタビューの違い

グループインタビューと似た手法に、デプスインタビューという調査手法があります。
4~6人の複数名に対して行うグループインタビューに対して、デプスインタビューでは、インタビュアーが対象者1人に対して11でヒアリングをする調査手法です。

デプスインタビューでは、対象者の行動に至るまでの理由や動機、思考、価値観を深く掘り下げてヒアリングすることが可能です。また、他の参加者がいると話しづらい、金融、疾病などセンシティブなテーマを対象にする場合に向いています。

調査のテーマなどに応じて、使い分けることをおすすめします。

グループインタビューのメリット

対象者同士の発言から活発な議論が起こりやすい

グループインタビューでは、対象者同士の発言に刺激を受けることにより、デプスインタビューよりも幅広い多様な意見を収集することが可能です。

表情や話し方、身振りなど言語以外の情報を得られる

言葉のトーンや表情や身振り手振りなど言語外の情報を得ることで、調査対象者の本音や感情をよりリアルに把握することができます。

複数グループで実施することでグループ間の比較が可能

対象者の属性や嗜好性でグループを分けてグループインタビューを実施することで、グループ間でのアイデアや改善点などの相違を比較、検証することができます。

デプスインタビューと比較すると短時間で多くの意見を集められる

46名に対しインタビューをするため、1人ずつにじっくりヒアリングするデプスインタビューと比べ短時間で意見を取集できます。

グループインタビューのデメリット・注意点

モデレーターのスキルにより発言内容などに差が生じる

議論が活性化して様々な意見が引き出せるかは、モデレーターの技量に依存することがあります。
対象者から調査テーマに沿った有益な情報を引き出せるスキルや経験があるモデレーターを選定することが大切です。また、調査課題を解決できるようインタビューフローをしっかり設計することも重要です。

統計的なデータは得られにくい

インタビューで得られる意見は対象者の一意見に留まるため、統計的な情報を得ることは難しいです。

インタビューで得られた意見と市場全体の傾向との差を確認するには、アンケート調査など定量調査と組み合わせることをおすすめします。

幅広い意見が聞ける反面、一つの意見を深堀ることは難しい

グループインタビューでは多くの意見を聞ける反面、気になる一つの意見を深く聞くことは難しいです。深層心理を深く追求することを目的とする場合は、デプスインタビューの実施をおすすめします。

グループインタビューの目的・活用事例

仮説の洗い出しや確からしさの検証

課題はあるがその原因がはっきりしない、仮説は何となくあるが合っているか自信がない、という場面でグループインタビューは効果を発揮します。
複数人から意見をもらうことで原因の当たりをつけ、仮説をよりブラッシュアップさせることが可能です。

既存商品の改善点抽出

現ユーザーに使用目的や使用方法、不満点などを深堀することで、既存商品の課題を洗い出すことができます。
また、異なる属性のユーザーを別グループにして発言内容を比較することで、属性ごとの課題を明らかにすることも可能です。

新商品や試作品に対する反応の確認

これから発売する新商品や新規サービスのアイデア、コンセプトなどが市場で受け入れられるかを確認したい場合、グループインタビューは有効です。
試作品を提示したときの素直な反応や印象を理由とともに確認できます。
また、ターゲットとなる属性の方を集めることで、ターゲット層のニーズと合っているかを確認することができます。

グループインタビューの流れ・5つのステップ 

グループインタビューを実施するには、次の5つのステップがあります。

という、5つのステップがあります。

定性調査5つのステップ

続いては、それぞれのステップについて解説いたします。

ステップ① | 企画・調査設計

「企画・調査設計」では、インタビューを実施する背景、目的、対象者、対象者数、項目、時期等を整理します。

まず、「どのような課題に対してインタビューを行うのか」という調査の背景や、「インタビュー結果からどのようなアクションを起こしたいか」という調査の目的を整理します。

次に、インタビューを通して把握・検証する項目を確認します。
そしてインタビューを行う対象者の選定を行い、集める人数や、男女比などの構成を決め、インタビューする調査項目を決めます。
最後に報告すべきデータが必要な時期から逆算し、インタビューを実施する時期を決めます。
「誰に・いつ・何を聞くか」ということを決めるのが調査設計といえます。

「企画・調査設計」の段階では、インターネットリサーチを企画する際と同じようにインタビュー背景や目的を明確にすることから始まり、「誰に・何を・いつ聴きたいのか」を整理することが大切です。

ステップ② | インタビューフローの作成

企画が定まったら、「インタビューフローを作成」します。

インタビューフローは、対象者に聴取する質問内容とその順番、各質問に割り当てる時間を事前に定め、それらを進行フロー図に書き起こし作成します。

グループインタビューにおけるインタビュー時間は、120分~150分程度が平均的とされています。

インタビューフローは1つのテーマに対して何分割り当てるかなど、事前に分刻みで進行スケジュールを決めておくことで、特定の質問に時間を割きすぎて、重要度の高い質問ができないという事態を避けることができます。

また、時間配分を考える際には調査項目ごとの重要度を設定しておくといいでしょう。

例えば、調査項目ごとに「必ず聴く」「できれば聴きたい」「余裕があれば聴きたい」の3段階に分類しておくと、インタビュー実施中に残り時間が差し迫ってきた場合に「必ず聴く」とした項目から優先的に聴取することで、より調査目的に沿った進行を行うことが可能になります。

ステップ③ | 対象者のリクルーティング

定性調査における「リクルーティング」とはインタビューに協力してもらう人を選出することです。

インタビューは調査対象として適したプロフィールや、経験を有した方々を慎重に選定し、その意見を集めることに意味があるため、「リクルーティング」は定性調査の5つのステップの中で最も気を付けるべきポイントといえます。

グループインタビューではリクルーティングのポイントが2つあります。

1つはグループごとに特徴を分けてリクルーティングすること

サービス/商品に対する使用頻度や関心度によって、各人で課題として認識している考えが異なるため、リクルーティング時には、当該サービス/商品の主要ターゲット層のみではなく、複数の異なる層のグループを作りインタビュー結果を比較すると良いでしょう。

もう1つは行動や環境に変化があった人を選ぶこと

日常生活において「何らかの変化」があった方をインタビュー対象者として選出すると、その変化を起こした行動の深層心理を把握することができます。

ステップ④ | インタビュー 

インタビューは専用のインタビュールームで実施することがほとんどです。
モニターディスプレイのほか、商品再現棚をご用意しております。電通マクロミルインサイトでは、専用のインタビュールームを複数設けています。

「インタビュー」で重要なのは自然な状態で回答してもらうことです。

インタビュー会場を訪れ回答していただく場合、対象者はいつもと違う雰囲気や場所に置かれるため自然でリラックスした状態でいることが難しくなります。インタビュー対象者全員が緊張した心持ちでは、対象者同士の意見効果もあまり期待できません。

自然な状態でリラックスしてご回答いただくには、インタビュー導入の段階で趣旨説明をした後に、自己紹介や最近身近で起こったことなど答えやすい質問からインタビューをスタートし、回答しやすい雰囲気づくりを作ることを心がけるとよいでしょう。

対象者がなめらかに発言する様子が見て取れたら、テーマ周辺の行動・意識についての実態を把握できるような質問を投げかけ、徐々にインタビューのテーマに近しい質問に移ります。

本題のテーマを聴取する際には、最初にテーマに関連する日常生活での使用シーンなどの項目について質問します。次にテーマの使用感や期待感について質問します。最後にテーマについて使用理由や満足度などを掘り下げます。

本題の前にワンクッション置くとことでテーマに関連する内容が脳裏にイメージが形成され、インタビューのテーマについて掘り下げた際に抽象的/表層的なアイデアではなく、具体的で本質的な意味や価値にアプローチし言語化しやすくなります。

ステップ⑤ | デブリーフィング

デブリーフィング」とはインタビュー後にプロジェクトのメンバーで行うミーティングを指します。

デブリーフィングでは、発言記録の見直しに留まらずインタビュー対象者の発言から一般性や関連性を分析・推察しながらプロジェクトの関係者全体で議論をすることが重要です。

インタビューの結果から得られる「インタビュー参加者の発言=第一の気づき」の他に、デブリーフィングで議論することで「発言に一般性や関連性を絡めた解釈=第二の気づき」を見つけることができます。

デブリーフィングを効率的に進行する為には、インタビュー実施前にデブリーフィングで議論すべき論点などを、インタビューの司会者であるモデレーターと打ち合わせておくとよいでしょう。

ステップ⑥ | 分析レポートの作成

インタビューと当日のデブリーフィングの終了後に、あらためてインタビューの発言録の作成から、インタビュー調査から得られた示唆を記載した分析レポートの作成まで対応いたします。

ご要望に応じて報告会の実施もいたします。

グループインタビュー調査についてのまとめ

・定性調査は「グループインタビュー」と「デプスインタビュー」の2種類の調査手法があります。

・定性調査には①企画②インタビューフローの作成③リクルーティング④インタビュー⑤デブリーフィングの5つのステップがあります。

・「企画」では、インタビューを実施する目的を整理、インタビューフローでは質問の順番と時間配分を決め、「リクルーティング」ではインタビューが盛り上がりやすく示唆が得やすいグループ構成を設計します。

「インタビュー」は発言しやすい質問からスタートし、徐々に本題に迫る進行を心がけましょう。

最後の「デブリーフィング」では、プロジェクトメンバー全体でインタビュー結果から深い考察をすることで、得られたデータをより効果的に活用しネクストアクションに繋げることができます。

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執筆者|株式会社電通マクロミルインサイト 経営企画 マーケティングプロジェクト 編集チーム
ホームページコンテンツの企画、監修、執筆を担当。
マーケティングリサーチのセミナーや自主調査企画も実施。

 

監修|芦沢広直 株式会社電通マクロミルインサイト シニアリサーチスペシャリスト
旧:電通リサーチ(現:電通マクロミルインサイト)に入社後、マーケティングリサーチャーとしてメーカー・サービス会社・官公庁・媒体社のマーケティング戦略に関わる調査に従事。㈱マクロミルネットリサーチ総合研究所研究員を経て現職。消費者意識の変化、ニーズの発掘とブランド価値の設定、コミュニケーション戦略の検証プロジェクト実績多数。

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