現地でのトレンドや消費者のリアルについて、グローバルリサーチ(海外調査)を担当するグローバルリサーチャーによるトレンドレポート第10弾は、Tollywoodを映画館で堪能@ドバイ。
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ドバイでも韓流ドラマ(K-drama)が人気?
動画配信サービスの台頭により、映画館離れが叫ばれているのは日本だけではない。
UAE生まれ育ちのパキスタン女性スーパー・バイザーに、「あなたもよく家でhot potつくる?」と聞かれキョトンとしていると、「母親と一緒にk-dramaを見るのが好きなんだけど、ドラマの中でよく出てくるから」と言ってきた。
日本と韓国は違うんだぞと心の中で思いながら、「確かにramenとかよく出てくるよね」と答えると、「そう、あとBBQを家の中でしてるの不思議。すごい!」と目を輝かせる。
BBQ?と思ったのだが、サムギョプサルなど自宅屋内で鉄板をだして焼いていること言っているのだ。アメリカの家庭ではBBQグリルを保有している世帯はたくさんあるが、確かに屋内で使用することはない。目の前で調理し(しかも自分で)、そのまま食すスタイルに驚くのも無理ない。
「k-dramaよく見るの?」と聞くと、「ほとんどそれだけ。昔はインド映画をみていたけど、今は見なくなった」とのこと。
ソウルに行ったことある?、韓国人男性は本当にみんなハンサム?と矢継ぎ早に質問してくる。
BTS が所属する韓国大手芸能事務所HYBEは、2025年下半期にインド法人を設立を目指すとの報道もあり※1、このエリアでコリアン・コンテンツがより身近なものになっていくのは間違いないだろう。
※1https://www.rbbtoday.com/article/2025/06/30/232484.html
世界一の映画大国インド。 BollywoodにTollywood
k-drama人気でインド映画があまり見られなくなっているのか…と思い、少しインド映画についてリサーチしてみた。
日本ではインド映画と聞いて、「Bollywood」と思い浮かべる人も多いだろう。
Bollywoodとはインド映画産業、ヒンディー語映画の総称とある。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89
日本でも広く知られているBollywoodに対し、南インド言語を使用した映画のことをTollywoodと呼ぶらしい。Tollywoodとはテルグ語圏(Telugu、インド南東部で広く使用)で製作された映画総称で、2022年に世界的ヒットとなった『RRR』もTollywoodだ。
ここ数年、南インド映画が勢力を増している。
ドバイ統計局によると、ドバイの人口は約369万人。
特に世界でも外国人居住者比率が高いエリアで知られているが、実にドバイの人口の上位60%は、いずれかのインド公用語話者にあたる※2。
※2 https://excelproperties.ae/blog/dubai-population
▼ドバイの国籍別人口(参照:https://excelproperties.ae/blog/dubai-population)
ウルドゥー語はパキスタンの国語。ベンガル語はバングラデシュの公用語としても認定されており、インド国外でも多く使われている。
ドバイではさまざまな背景・出身地をもつ居住者向けにBollywood,Tollywood色々なインド映画が上映されている。
現地の映画館で堪能するTollywood
私が見た最後のインド映画(正確には英映画)は、2008年製作『スラムドッグ$ミリオネア』。映画の記憶もダニー・ボイル監督がこういう映画撮るのか…で止まっている。
時はきた!古すぎる私のインド映画をアップデートしなければ。
そして勢いのある南インド映画、Tollywoodを体験してみたい!
▼ドバイでは多数のインド映画が上映されている。
‘25年4月時私が訪れた映画館では48作品が上映中で、内16作品が印映画だった
▼実際の映画館内の様子
記念すべきドバイでの鑑賞作品は、2025年製作『Alappuzha(南西インドの都市) Gymkhana(大会)』に決めた。
劇中使用言語はマラヤーラム語( Malayalam )。マラヤーラム語はインド南部のケラーラ州の公用語。
ストーリーは、大学入試試験に落ち続けている男子学生達がスポーツ推薦枠でならと大学入学を狙い、全員未経験からボクシングをはじめるという話。ボクシングが強くなればモテるんじゃないかと、淡い期待も抱いてしまうスポーツ・コメディ映画である。英語以外の言語2つの字幕もついていた。
一番驚いたことは、途中休憩が入ることだ。特にアナウンスもなく、ゆる~く休憩に入り(照明が明るくなるだけ)、そしてぬる~っと再開(照明が暗くなるだけ) 。
ゆっくりトイレに行っていたりしたら、確実に再開冒頭見逃す。インド映画は上映時間が長いで有名なので、このような対応が一般的なのかもしれない。
▼実際の途中休憩中のスクリーン
平日の夜ということもあり、お世辞にも映画館内にいるお客さんの数は多くなかった。
私自身久し振りの映画館。ポップコーンの匂いに包まれ、子供のころ家族と映画館に行くのがなによりの楽しみだったのを思い出した。
スマホから簡単に世界中の作品にアクセスできて視聴に場所と時間を選ばないのも魅力的だけど、映画館で映画を見るはやっぱりいいなと思わせる夜になった。