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マーケティングリサーチコラム

マーケティングリサーチの電通マクロミルインサイト TOP マーケティングリサーチコラム モデレーターとは?役割や必要スキルを分かりやすく解説

モデレーターとは?役割や必要スキルを分かりやすく解説

会議やオンラインイベントなどで耳にする「モデレーター」は、議論や対話を円滑に進めるために非常に重要な役割を担います。しかし、具体的に何をするのか、似ている言葉の「ファシリテーター」と何が違うのかなどは曖昧な方も多いのではないのでしょうか。

この記事では、モデレーターの基本的な意味から、具体的な役割、求められるスキル、そして活躍する場面までを分かりやすく解説します。

モデレーターとは?基本的な意味を解説

まず、モデレーターという言葉の基本的な意味と、ビジネスシーンでどのように使われているのかを確認していきましょう。

モデレーターの語源と定義

モデレーター(Moderator)の語源は、「穏やかにする」「調整する」といった意味を持つラテン語の「moderare」に由来します。この語源からも分かるように、モデレーターとは、会議やディスカッションなどの場で、議論が白熱しすぎたり、脱線したりしないように調整し、建設的な話し合いを導く「調整役」「進行役」を指します。
参加者の意見を中立的な立場で取りまとめ、議論が目的に沿って進むように舵取りをする重要な存在です。

ビジネスシーンにおける使われ方

ビジネスシーンにおいて、モデレーターはさまざまな場面で活躍します。例えば、新商品のアイデアを出し合う会議では、参加者から多様な意見を引き出しながら、議論が発散しすぎないようにまとめる役割を果たします。

グループインタビューにおける使われ方

また、対象者を集めた座談会やグループインタビューでは、参加者がリラックスして本音を話せる雰囲気を作り、質の高い情報を引き出すインタビュアーとしての役割も担います。近年では、ワークセッションやオンラインイベント、ウェビナーの進行役としても、その重要性が高まっています。

モデレーターと似ている役割との違い

モデレーターとしばしば混同される役割に「ファシリテーター」や「MC」があります。それぞれの違いを理解することで、モデレーターの役割がより明確になります。

ファシリテーターとの目的の違い

モデレーターと最も混同されやすいのがファシリテーターです。両者は議論を円滑に進める点で共通しますが、その目的に違いがあります。

モデレーターは、議論を調整し、時間内に一定の結論や合意形成に導くことを主な目的とします。

一方、ファシリテーターは、参加者の内発的な意見やアイデアを引き出し、相互理解を深めるプロセスそのものを重視します。結論を出すことよりも、参加者全員が主体的に関わり、新たな気づきを得ることを目的とするのです。

項目

モデレーター

ファシリテーター

主な目的

議論を調整し、結論を導き出す

参加者の意見を引き出し、プロセスを促進する

立ち位置

議論をリードする進行役・調整役

参加者を支援し、対話を促す支援役

重視する点

時間管理と目的達成

参加者の主体性と相互理解

適した場面

結論が必要な会議、パネルディスカッション

アイデア出し、ワークショップ

MCや司会者との立場の違い

MC(Master of Ceremonies)や司会者は、主にイベントや式典の進行を担当する役割です。
プログラムに沿って時間通りに進行することが最も重要であり、議論の内容に深く介入することはあまりありません。

一方、モデレーターは単なる進行役に留まらず、議論の方向性を定め、参加者の発言を促し、内容を整理・要約するなど、議論の質そのものに責任を持つ点で大きく異なります。

モデレーターの具体的な役割

グループインタビューなどの場で、モデレーターが果たす具体的な役割は多岐にわたります。
ここでは、主要な3つの役割について解説します。

議論の進行と時間管理

モデレーターの最も基本的な役割は、議論をスムーズに進行させることです。

議題の提示、時間配分の管理、話が脱線した際の軌道修正などを行います。
限られた時間の中で最大限の成果を出すためには、全体の流れを常に意識し、テンポよく議論を進める手腕が求められます。

参加者からの意見の引き出し

質の高いインタビュー調査のためには、参加者から多様な意見を引き出すことが不可欠です。
モデレーターは、参加者全員が公平に発言できる機会を作らなければなりません。
発言が少ない人には質問を投げかけて意見を促し、特定の人の発言が長くなりすぎないようにコントロールします。参加者が安心して意見を言えるような、心理的安全性の高い場を作ることも重要な役割です。

意見の要約と論点の明確化

インタビュー調査で発言が深まるにつれて、さまざまな意見が出て論点が複雑になることがあります。
モデレーターは、参加者の発言を適宜要約し、「ここでの論点は〇〇ですね」「AさんとBさんの意見の共通点は△△です」というように、議論の現在地を全員に共有します。これにより、参加者は論点を明確に理解し、建設的な議論を続けることができます。

モデレーターに求められる重要なスキル

モデレーターの役割を効果的に果たすためには、いくつかの専門的なスキルが求められます。

円滑な対話を生むコミュニケーション能力

モデレーターには、高いコミュニケーション能力が不可欠です。

これには、相手の話を深く理解するための「傾聴力」、意図を的確に伝える「表現力」、そして参加者の緊張をほぐし、話しやすい雰囲気を作る能力が含まれます。参加者の表情や声のトーンといった非言語的なサインを読み取る力も重要です。

本質を見抜くための分析力と質問力

参加者の発言の表面的な意味だけでなく、その背景にある意図や価値観を読み解く分析力が求められます。そして、その本質に迫るために「なぜそう思うのですか?」「具体的にはどういうことですか?」といった深掘りをする質問力が重要になります。
適切な質問は、議論を深め、新たな視点を生み出すきっかけとなります。

中立性を保つための客観性と公平性

モデレーターは、常に中立的で公平な立場でなければなりません。自身の意見や特定の考えに固執することなく、あらゆる意見を平等に扱います。参加者同士で意見が対立した場合でも、どちらか一方に肩入れするのではなく、双方の意見を尊重し、議論の着地点を探る姿勢が求められます。

グループインタビューにおけるモデレーターの仕事内容

モデレーターは、さまざまなビジネスシーンでそのスキルを発揮します。

【関連記事】定性調査における効果的なインタビューフローの作り方 | マーケティングリサーチの電通マクロミルインサイト

グループインタビュー

新商品開発やサービス改善のために行われるグループインタビューでは、モデレーターが消費者の本音(インサイト)を引き出す重要な役割を担います。調査対象者がリラックスして自由に発言できる雰囲気を作り、核心に迫る質問を投げかけることで、アンケート調査だけでは得られない貴重な定性的データを収集します。

経験豊富なモデレーターによるグループインタビューをお考えなら電通マクロミルインサイトにご相談ください

モデレーターとは、単なる司会進行役ではなく、議論の質を高め、参加者の合意形成を導くための専門的な役割です。ファシリテーターやMCとの違いを理解し、その役割の重要性を認識することで、会議やディスカッションの生産性を大きく向上させることができます。
円滑なコミュニケーション、深い分析力、そして公平な視点を持ち合わせたモデレーターの存在は、グループインタビューで得られる結果を大きく左右します。

グループインタビューをお考えなら、電通マクロミルインサイトにご相談ください。

執筆者|株式会社電通マクロミルインサイト 経営企画 マーケティングプロジェクト 編集チーム
ホームページコンテンツの企画、監修、執筆を担当。
マーケティングリサーチのセミナーや自主調査企画も実施。

 

監修|芦沢広直 株式会社電通マクロミルインサイト シニアリサーチスペシャリスト
旧:電通リサーチ(現:電通マクロミルインサイト)に入社後、マーケティングリサーチャーとしてメーカー・サービス会社・官公庁・媒体社のマーケティング戦略に関わる調査に従事。㈱マクロミルネットリサーチ総合研究所研究員を経て現職。消費者意識の変化、ニーズの発掘とブランド価値の設定、コミュニケーション戦略の検証プロジェクト実績多数。

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