現地でのトレンドや消費者のリアルについて、グローバルリサーチ(海外調査)を担当するグローバルリサーチャーによるトレンドレポート第8弾は、南北統一50周年という節目を迎えるベトナム。
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4月中旬、ベトナムホーチミンに行ってきました。
2025年はベトナム南北統一50周年というベトナムにとって大切な年。盛大なイベントに向けたホーチミンの様子と開通したばかりの地下鉄の今、変わりゆく街をお伝えします!
目次
南部解放・南北統一50周年!
ベトナムにとって4月30日は南部ベトナム解放記念日であり、北ベトナム軍によって解放されたことを記念する大切な祝日。
今年は更に戦争終結50周年ということで、ホーチミン市では大規模な軍事パレードが実施されたり、中国やカンボジアをはじめとした海外の軍や政治や経済の関係者を招いて盛大な式典が開かれることになっています。
私が行った4月中旬はその準備で市内は旗でいっぱい。そしてどこもかしこも工事・・・。
記念事業の一環として、ベルギーやフランスなどから関係者を招いて参加者1万人のプロジェクションマッピングを行うこともあり街の中心部では大規模な設営準備。
会場には入場できなくても外からも無料でプロジェクションマッピングを鑑賞できるそうです。またその様子はテレビやインターネットでの放送・配信を通じて数百万人が視聴すると予想されています。
市内では式典に合わせて様々なイベントが予定され、世界各国へアピールの場としてベトナム政府も力を入れていることがうかがえます。
ちなみにベトナムでは祝日に家に旗を掲げることが義務づけられており、旗を上げていないと注意を受けるそうで、街も郊外も旗が掲げられており式典ムードがさらに盛り上がっていました。
※以下記事内の写真・動画は筆者撮影
▼ベトナムでは祝日に家に旗を掲げることが義務づけられている

参考記事:
https://www.viet-jo.com/news/politics/250418160415.html
https://www.vpress.asia/article/6804d976497a244ae8b5ca06/
https://www.vpress.asia/article/6803c39d497a244ae8b5c97d/
地下鉄開通!式典までには進めたいキャッシュレス化
ベトナム政府は公害対策、慢性渋滞対策に力を入れ始めており、その一環として地下鉄1号線(ベンタイン〜スイティエン区間)が、2024年12月22日に正式に開通! この路線は全長20km弱で、3つの地下駅(ベンタイン、オペラハウス、バソン)と11の高架駅から構成されています。
当初の計画では2018年に開通する予定でしたが伸びに伸びての開通。
2025年は世界アピールする節目の年とあって絶対にオープンさせなくてはならず急ピッチで工事が進められました。
待ちに待った開通とあって、1か月の無料期間は予想を上回る大混雑で、初日は約15万人もの人が利用とのこと。その後は落ち着いたものの、乗車率は順調に推移しているということです。
現在は1日平均200便の列車が運行され、運行時間は午前5時から午後10時まで。
自動化・キャッシュレスの普及状況は?
自動化、キャッシュレスを目指しており、事前のアナウンスではVisaやMastercard、MoMoアプリ(PayPayのようなサービス)でのタッチ決済ができると宣伝していましたが、私が行った2025年4月13日にはタッチ決済も、チケットの販売機も稼働しておらず・・・。
現地の住民に聞いたところ、ベトナム政府は中国のようなキャッシュレス化の社会を目指しているけれどもあまり上手くいっていない。先日は地下鉄なのに雨の影響で止まったりもして、ちょっとした雨の影響を受けるのなら、雨季になったらどうなっちゃうの?と笑っていました。
それでも5月にはすべて動き出す!とアナウンスしており、何が何でも稼働させる勢いです。
やはり今年は各国から注目を集めることもあり4月30日の解放記念日に順調に動いていることが沽券に関わるようです。
▼動かないチケット売り場の前で自撮りする若者
▼開通する予定の地下鉄の全路線
地下鉄の乗り心地は?
ということで、地下鉄に乗ってみました!
販売機は動いておらずVisaやMastercardのタッチ決済も使えないということで、窓口へ向かうと長蛇の列。一瞬これは乗るのを止めようかな、、と思うもここまで来たのに乗らないで帰るなんてリサーチャーとしてどうなのか、と自問自答をし、並ぶことに。
▼チケット買うための長蛇の列
列は意外とすんなりと進み、乗車券を無事にゲットしました(窓口ではカード払いもできました)!路線が1路線しかないので買うのはとってもシンプル・・・。
▼チケットも無事カードで購入
無事にチケットを購入し、いざホームへ。
電車は約10分に1本。出来たばかりの構内はとてもきれいです。日曜のためかホームは思った以上に空いていて、車内はちらほら空席もあり。初めて乗ったような人や遠くからきたような家族連れも多く、みんな辺りを見渡しながら緊張しているようでした。
始発の駅だったため、電車が着くと清掃員が掃除をします。なので車内もとても清潔です。まだ慣れない乗車客のために駅員が誘導もしてくれます。
▼改札も構内もとてもきれいな状態
▼慣れない状況のために駅員が誘導している
将来は車内広告掲載の予定も
現地の情報では車内にも構内にもまだ広告はないけれど将来的には広告を掲載しそれを収入に充てる予定だそうです。今後乗車率を増やしていくため、鉄道に連結するバスサービス(電気)も今以上に充実させるようですが、渋滞がひどいため多くの人は近くの駅までバイクで行くので結局そのままバイクに乗って市内に出てしまうという話も、、、。
とは言え乗った感想はとっても快適!なにより涼しいのは助かります。渋滞の心配も熱中症の心配もないので、ぜひ発展してほしいと思いました。
ちなみに、2025年3月、アメリカのTIME誌では、ホーチミン市の地下鉄1号線を「2025年の世界で最も素晴らしい場所100選」の一つに選出しています。
出典:https://time.com/collections/worlds-greatest-places-2025/7263149/ho-chi-minh-city-metro/
ベトナムのメモリアルイヤー2025年は今後も要注目
2025年は世界の中でのベトナムをアピールする年。
地下鉄開通以外にも、教育改革、バイクの事故防止のためのルール厳格化、公害対策や渋滞対策、キャッシュレス化の促進、そして、4月30日に合わせてタンソンニャット国際空港の第3ターミナルオープンなどベトナム国家の威厳をかけて各所に力を入れており、目が離せない1年になりそうです!
ぜひ海外の現地調査については電通マクロミルインサイトにお問い合わせください。
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