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マーケティングリサーチコラム

マーケティングリサーチの電通マクロミルインサイト TOP マーケティングリサーチコラム ブランドアイデンティティとは?定義・構成要素・メリット、リサーチが果たす役割などを解説

ブランドアイデンティティとは?定義・構成要素・メリット、リサーチが果たす役割などを解説

ブランドアイデンティティとは?

アイデンティティとは、「自分が何者であるのかを認識して他者と区別できる状態」「他と区別される個性」です。
ブランドにおけるアイデンティティとは、企業や製品が顧客に対してどのように認識されたいかを定義する「ブランドの個性」や「本質」を指します。
ブランドのビジュアルデザイン(ロゴ、カラーなど)、メッセージや価値観そして顧客との接点での体験など、様々な要素が含まれます。

ブランドアイデンティティは、単なる見た目やスローガンに留まらず、一貫したストーリーを通じて顧客との信頼関係を構築する役割を果たします。これにより、競合との差別化が可能となり、顧客の記憶に残るブランドイメージが形成されていきます。

ブランドアイデンティティを築くことのメリット

他社との差別化

ブランドアイデンティティを明確にすることで、市場における独自性の確立につながります。特に競争の激しい業界では、消費者が「選ぶための理由」を提供することが不可欠です。

例: サステナビリティに力を入れるブランドが、その取り組みをロゴやメッセージに反映させることで、エコ志向の顧客から支持を得られる。

顧客ロイヤルティの向上

ブランドアイデンティティが分かりやすく、一貫性があると、顧客に安心感を与えることができて、長期的な信頼関係を築けます。これにより、繰り返し購入や他者への推薦(口コミ)が期待できます。

価格競争に巻き込まれにくくなる

ブランドの価値が分かりやすく、顧客から支持されていれば、価格だけで選ばれる商品との差別化が可能です。顧客は価格ではなく、ブランドの価値や体験に基づいて選択するようになります。

マーケティング活動の効率化

ブランドアイデンティティが確立していると、メッセージやビジュアルの方向性が明確になるため、広告やプロモーションの訴求力が高まります。これにより、ターゲットに響く効果的なマーケティングが可能です。
例: ソーシャルメディアや広告キャンペーンで、統一感のあるクリエイティブを展開。

このように、ブランドアイデンティティを築くことは、単なるデザインやスローガンの設定にとどまらず、企業全体の成功を支える基盤となります。

ブランドアイデンティティを構成する要素

デービッド・A・アーカー著の「ブランド優位の戦略」によると、ブランドアイデンティティは、主に4つのカテゴリに分けられる12の要素から構成されるとあります。

製品としてのブランド

1. 製品分野
2. 製品属性
3. 品質/価値
4. 用途
5. ユーザー
6. 原産国

製品やサービスといった要素は、もちろんブランドアイデンティティのコアとして結びついています。
品質や価値はどうか、どのようなときに使用すると連想されるものなのか、どのようなユーザーに使用されるものなのか、といった点はブランドアイデンティティに直結します。

組織としてのブランド

7.組織属性(例:革新性、消費者志向、信用)
8.ローカルかグローバルか

製品やサービスの属性以外に、組織の属性に焦点を合わせることにより、組織としてのブランドアイデンティティが確立されていきます。
例えば、革新や品質へのこだわり、環境や人権への関心といった組織属性は、企業の従業員・文化・価値などによって生み出されていきます。

人としてのブランド

9.パーソナリティ(例:誠実、武骨な)
10.ブランドと顧客との関係

人と同じように、ブランドも「高級」「有能」「信用」「カジュアル」「フォーマル」といったように認識されます。
また、顧客がブランドと接するあらゆる体験も、ブランドアイデンティティを構成していきます。オンラインからオフラインまで一貫性を保つことが重要です。

シンボルとしてのブランド

11.ビジュアルイメージとメタファー
12.ブランドの伝統

ブランドの中でも、ロゴやイメージカラーといった視覚的要素は、ブランドの第一印象を左右し、ユーザーのイメージに残りやすいものです。

ブランドアイデンティティを構成する要素は、視覚的なデザインから顧客との接点、ブランドのパーソナリティまで多岐にわたります。これらを統一し、一貫性を持って顧客に伝えることで、ブランドの存在感を高めていくことにつながります。

参考:デービッド・A・アーカー著の「ブランド優位の戦略」

ブランドアイデンティティの関連用語

ブランドイメージ

ブランドアイデンティティは「企業がどう見られたいか」という企業発であるのに対し、ブランドイメージは「顧客がどう感じているか」という顧客が受け取るもの、という視点の違いがあります。
前者は企業が目指す姿や「顧客にどう認識されたいか」を基盤に設計され、企業が発信するものです。

理想的なブランド戦略では、ブランドアイデンティティとブランドイメージが一致する状態を目指すことが重要です。

ブランドコンセプト

ブランドコンセプトとは、ブランドミッションともほぼ同義で扱われるマーケティング用語で、「顧客に届ける価値を言語化したもの」を意味します。
ブランドコンセプトは、ブランドアイデンティティを支える要素のひとつです。コンセプトを基に顧客に分かりやすく価値や世界観を伝え、その価値を一貫して発信することで、最終的にブランドアイデンティティが顧客に浸透していきます。

ブランドロイヤリティ

ブランドロイヤリティとは特定ブランドに対する顧客・消費者の忠誠心、選好度を意味します。消費者にとってそのブランドへの愛着がどの程度あるかを指します。

ブランドエクイティ

「ブランドエクイティ」とは、ブランドの価値などを企業資産、資産価値として捉える考え方です。具体的には、顧客・消費者の心に存在するブランドに対する認識、感情、印象、そしてそれによって生じる忠誠度など目に見えない価値を包括的に資産として評価したものです。
ブランドエクイティについて詳しくはこちらもご覧ください。

ブランドアイデンティティ確立におけるマーケティングリサーチの役割

ブランドアイデンティティを確立するには、顧客や市場、競合に関する深い理解のために、マーケティングリサーチが重要です。リサーチを通じて得られるデータやインサイトは、ブランドアイデンティティの設計や改善を支える指針となります。

リサーチが果たす役割1. ターゲットや市場トレンドの理解

ブランドアイデンティティを構築する際、ターゲットとする顧客層の特性やニーズを把握することが必要です。消費者が何を重要視しているのか、どういった価値観なのか調査が求められます。
また、時代に合ったブランドアイデンティティを構築するために、市場トレンドの変化を確認することも重要です。

リサーチが果たす役割2. ブランドの認知・イメージ調査

現在のブランドに対する顧客の認識を調査することで、ギャップや改善点を特定できます。
ブランドが目指しているアイデンティティと、顧客が抱いているイメージが一致しているかの確認や、否定的な印象や誤解を修正するための戦略立案をするなど、調査結果が活用できます。

リサーチが果たす役割3. 競合分析による差別化ポイントの明確化

自社だけでなく、競合調査を通じて他ブランドとの差別化要素を見つけ出すことも必要です。
競合の強み・弱みを分析することで、独自性を打ち出す戦略を策定、顧客が競合ブランドに対して感じているポジティブ・ネガティブなイメージを把握し、競争優位性を明確化するなども求められます。

リサーチが果たす役割4. 検証

新しいブランド要素(ロゴ、スローガン、メッセージなど)を顧客にテストし、市場の反応を事前に評価することができます。
複数のアイデンティティ案を比較し、ターゲットに最も響くものを選択、ネガティブな反応や潜在的なリスクを事前に回避することも可能です。

ブランドアイデンティの構築にリサーチの活用をお考えなら、電通マクロミルインサイトにご相談ください

マーケティングリサーチは、ブランドアイデンティティを戦略的に設計するための基盤となります。顧客や市場、競合のインサイトを的確に活用することで、ターゲットに響く一貫性のあるアイデンティティの確立に貢献できます。
ブランドアイデンティティについてのマーケティングリサーチをお考えなら電通マクロミルインサイトにご相談ください。

マーケティングのお悩み、リサーチのプロにご相談ください

執筆者|株式会社電通マクロミルインサイト 経営企画 マーケティングプロジェクト 編集チーム
ホームページコンテンツの企画、監修、執筆を担当。
マーケティングリサーチのセミナーや自主調査企画も実施。

監修|芦沢広直 株式会社電通マクロミルインサイト シニアリサーチスペシャリスト
旧:電通リサーチ(現:電通マクロミルインサイト)に入社後、マーケティングリサーチャーとしてメーカー・サービス会社・官公庁・媒体社のマーケティング戦略に関わる調査に従事。㈱マクロミルネットリサーチ総合研究所研究員を経て現職。消費者意識の変化、ニーズの発掘とブランド価値の設定、コミュニケーション戦略の検証プロジェクト実績多数。

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