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マーケティングリサーチコラム

アンケート調査の方法・ポイントを調査のプロが解説

2022.04.06
マーケティングリサーチ(定量調査)
アンケート調査の方法・ポイントを調査のプロが解説

今回は、マーケティングリサーチの手法として用いられることの多い「アンケート調査」について解説します。
アンケート調査の基本的な解説や活用事例から、アンケート調査の実施方法や手順、調査票作成のポイントまで詳しく解説していきます。

アンケート調査は消費者の声を一度に大量に集めるために非常に有効な方法です
消費者の価値観が多様化する中で、調査で消費者の声を拾い、ビジネスに活かす重要性は高まっています。

実際にアンケート調査を実施したい方は、調査の手順や実施のポイントなど、是非この記事を参考にしてください。

目次

アンケート調査とは

アンケート調査とは、多くの消費者や顧客から一斉に情報を集めるための調査手法の1つです。
あらかじめ用意した質問について複数人から回答してもらうことによってデータを収集します。

アンケート調査は定量調査の手法の1つ 

企業のマーケティング課題を解決するための調査をマーケティングリサーチといいます。 マーケティングリサーチの中でも、アンケートはよく実施される代表的な調査方法です。

マーケティングリサーチは、その目的や分析対象のデータの違いから大きく「定量調査」と定性調査の2種類に分けることができ、「アンケート調査」は「定量調査」の手法の1つとされます。

アンケート調査は定量調査の手法の1つ

アンケート調査の目的・活用事例

アンケート調査はどのように活用されているのでしょうか?実際のビジネスシーンでアンケート調査が活用されている事例を、そのアンケート調査の目的別にご紹介します。

新商品開発時の消費者のニーズ把握調査 

新商品の開発時には、様々な調査が必要になります。

  • 世の中にはどのようなニーズがあって、どのような商品(サービス)が喜ばれるか
  • 開発中の商品が消費者ニーズに合っているか
  • ニーズがあるとしたらそのボリュームはどのくらいか
  • ニーズを持つ人達の特徴 はどのようなものか

アンケート調査ではこのようなことを把握することができます。

新商品開発時の質問項目例
  • 特定商品(サービス)への興味・関心
  • 購入(利用)状況
  • 購入(利用)意向
  • アンケート回答者の価値観・趣味嗜好

これらのデータを実際に売れる商品の開発に役立てることができます。 

商品やサービスの顧客満足度調査

企業の成長には、自社の商品やサービスが顧客から支持され続けることは非常に重要です。 
そのためには、顧客の目線に立ち、顧客の自社商品(サービス)に対する評価をただしく把握することが必要です。 

このような自社の顧客からの評価を把握する場合にもアンケート調査は効果的です。 
顧客からの評価を測定し、顧客が抱いている期待値、それに対する満足度を調べます。 

アンケート調査で質問する内容は、 下記のような項目です。

自社の顧客からの評価を把握する時の質問項目例
  • 購入前の期待していた点
  • 購入時の重視点
  • 購入理由
  • 満足度
  • 満足している点
  • 不満に感じている点 

    このような調査を顧客満足度調査と呼びますが、顧客からのインプットを得ることで商品(サービス)の改善をすることが可能です。 

    自社ブランド(製品)の認知度・イメージ把握調査 

    自社のブランドや製品を数ある中から選んでもらうために、前提として自社ブランドの認知やブランドのイメージなどの現状を把握することが必要になります。 
    アンケート調査では、そうした自社の認知度やブランドイメージ把握をすることが可能です。 

    アンケートで質問する内容は、下記のような項目です。

    自社の認知度やブランドイメージ把握をする時の質問項目例
    • 自社ブランド(製品)と競合他社ブランド(製品)の認知
    • 興味・関心
    • 購入意向
    • 購入経験
    • ブランドイメージ 

         自社ブランド(製品)の絶対値での評価を把握するとともに、競合他社との相対的な評価も分析することが重要です。 
        認知度・イメージ調査から自社ブランド(製品)が目指す方向性、ブランディング活動を行う上で解消すべき課題を判断することができます。 

        キャンペーン・広告の効果測定調査 

        キャンペーンや広告活動を実施した際、どんな効果を得られたかを正しく把握することが必要です。

        商品の売上や認知率がどの程度向上したかを把握したいときに実施するのがキャンペーン・広告効果測定調査です。 
        こうしたキャンペーンや広告の効果測定に対し、アンケート調査はよく使われる手法です。 

        キャンペーンや広告の効果を測定するためには、 リーチ(到達度)、態度変容、費用対効果などを調査します。 
         アンケートで質問する内容は、下記のような項目です。

        キャンペーン効果測定時の質問項目例
        • キャンペーンや広告の認知
        • キャンペーン・広告への印象
        • キャンペーン・広告に接した後の、購入(利用)意向
        • キャンペーン・広告に接した後の、実購入(実利用)有無

        目的の効果が得られたかを把握すると共に、次回の施策へ向けての改善点を見つけることもできます。
        キャンペーン効果定については、こちらでさらに詳しく解説しています。 

        従業員満足度調査 

        企業活動の中で、近年自社ブランドや製品の評価と同様に重要視されているのは、働く従業員の自社に対する満足度です。 

        従業員のモチベーションを高め、より働きやすい環境に整える目的でアンケート調査を実施し、その結果をもとに職場環境の見直しや、人事制度の整備内容を検討することができます。 

        アンケート調査で質問する内容は、下記のような項目です。

        従業員満足度を把握する時の質問項目例
        • 仕事内容
        • 業務負荷
        • 上司や同僚との関係
        • 人事
        • 会社風土

          これらの質問を通して従業員の満足度を分析・把握します。 

          アンケート調査の方法

          「アンケート調査」というとネット上で実施されるイメージが強いかと思いますが、対面形式などインターネットを使わない方法もあります。 
          ここでは、代表的なアンケート調査の方法をご紹介します。

          インターネットリサーチ(Webアンケート)

          インターネット上で実施する調査を指します。調査対象者に対してインターネット上でアンケートを配信し、回答をしてもらってデータを回収する方法です。 

          インターネット調査については、こちらでさらに詳しく解説しています。 

          会場調査(CLT)

          指定の調査会場で実施する調査を指します。調査対象者に会場に来てもらい、実際の商品やサービスを試してもらったり、広告を見てもらった後に感想や印象などの評価を聴取する方法です。

          会場調査については、こちらでさらに詳しく解説しています。

          ホームユーステスト(HUT)

          新商品や試作品を調査対象者に送付し、使用したのちにアンケートを実施する調査を指します。 
          商品を使用した感想や評価を集める手法ですが、一定期間使わないと良し悪しがわからない健康食品やスキンケア用品などの商品についての評価を取得する際に適した方法です。 

          ホームユーステストについては、こちらでさらに詳しく解説しています。

          郵送調査 

          アンケート用紙を郵送して実施する調査を指します。 
          調査対象者に用紙を郵送し、回答を記入した用紙を返送してもらい、結果を回収する方法です。 
          郵送調査については、こちらでさらに詳しく解説しています。 

          電話調査 

          調査員が調査対象者に電話をかけて質問をしていく形式の調査です。

          あらかじめ作成したアンケートを使って順に口頭で質問していき、回答を集める方法です。 

          効果的なアンケート調査のための手順とポイント 

          アンケート調査を実施したいときどのような順番で進めるかを説明します。

           上司から急にアンケート調査を実施するよう指示を受けたときに、何から手を付けたらよいかわからずいきなりアンケートの質問を作り始めてしまうケースもよく目にします。 

          しかし、アンケート調査を効果的なものにするには、まずは目的を明確にし、正しい手順で進めることが重要です。

          1.目的を明確にする

          最初にアンケート調査から明らかにしたいことを明確にします。 
          アンケート調査は多くの回答者からの意見を集めるため、多くの発見を得ることができます。

           しかし、アンケート結果から「なるほど、〇〇ということが分かり面白かった」というただの感想で終わっては、効果的なアンケート調査とはいえません。 

          重要なのはアンケート調査をした結果、どのような意思決定につなげるかという点です。 
          今直面している課題を解決するためには、何らかの意思決定をする必要があります。 
          アンケート調査は、その意思決定に役立つ判断材料になります。

           「意思決定のためにどのような判断材料が必要か」を考えることで、自ずと調査の目的が明らかになります。 

          2.仮説を立てる

          目的が明確化できたら、そのまま調査設計に進んでしまいがちですが、目的の明確化と同じくらい重要なのが仮説を立てることです。 

          あらかじめ、調査によって明らかにしたい問題について仮の答えを持っておくことで、良質な調査結果を得ることができます。 

          例えば、商品Aが売れていない理由を調べることが調査目的となった場合を考えます。 

          単に「商品Aが売れていないのはなぜか?」と調査設計を進めるよりも、
          「商品Aが売れていない理由は、パッケージが良くないせいではないか?」
          と仮設を立ててからアンケート調査をする方が、聴取すべき内容が絞られ、アンケート結果もより意思決定に活用しやすくなります。 

          このように仮説を事前に立てることで質問が具体的になり、意思決定や次のアクションに直結する調査結果が得られます。 

          3.アンケート調査を企画設計する 

          目的の明確化、仮説の構築ができたらいよいよ調査の企画設計に入ります。
           企画設計では、「誰に(調査対象者)」「どんな手法で」調査をするかを具体的に決めます。 

            • 調査対象者
              どのような人(属性・行動・心理的情報)を対象とするか、回答者数をどのくらい集めるかを決めます。
            • 調査手法
              目的に沿った仮説を検証するために適切な手法を選択します。 
              調査対象者との親和性、スケジュール、費用も考慮して手法ごとの特徴を踏まえて最適な手法を選択します。

          マーケティングリサーチの代表的な手法については、こちらでさらに詳しく解説しています。

          4.調査票の設計

          調査対象者に「何を」聴取するのか、について質問設計をします。 

          意思決定やアクションに必要な情報は何か、立てられた仮説を検証するにはどのような質問が必要か、という観点で質問項目を考えていきます。 
          調査票にない質問は聴取することはできないため、聴取すべき内容を抜け漏れなく反映させることが重要です。 

          5.データの集計・分析 

          必要なデータが集められたら、次に集計・分析を行います。

          集計・分析では、質問に対する回答の割合を集計、分析軸を作り数値を比較、数値の関係性を明確化することにより、最初に立てた仮説を検証します。 
          仮説が検証できるように分析軸や、分析手法を検討し、数字を読み解きながら事実を明らかにしていきます。 

          6.レポート作成 

          集計・分析した結果をまとめる作業です。

          必要に応じて数値をグラフ化し、結果からの示唆を図式化してまとめ、調査から言えることを分かりやすくアウトプットします。 

          7.マーケティング活動への活用

           最後に調査結果を活用する、というステップです。 

          調査を実施する目的は、マーケティング活動の意思決定をするために、アクションの判断材料を得ることです。 
          調査結果から得られたことを適切に捉えて、最適なアクションプランを策定しましょう。 

          調査票を作成する際のポイント 

          ここまでアンケート調査の大まかな流れを確認しましたが、調査で「何を聴取するか」にあたる調査票(アンケート票)の作成についてポイントを解説します。 

          効果的な調査票の作成はかなり難易度が高いですが、最低限おさえるべきこととしては以下のポイントが挙げられます。 

          アンケートの質問数を適切なものにする 

          調査票を作成すると、様々なことが気になり質問をどんどん追加したくなります。 
          しかし、よりよいアンケート調査をするためには質問数は適切な範囲におさえましょう。 

          理由は2つ、

          1つ目は、回答の精度を担保するためです。 
          質問数が多いと回答が面倒になって1問1問の回答の質が落ちたり、回答の間違いが増える可能性があります。 

          2つ目は、質問数が多すぎると途中で回答をやめてしまう人が増え、十分な回答数を集めることが難しくなる場合があるからです。 

          良質な回答を必要数集めるために、適切な質問数に設計することが重要です。
          質問の内容や1問のボリュームによって異なりますが、適切な質問数は30問以内かつ、10分以内で回答できるくらいが目安となります。 

          質問の順番に注意する

          調査票の作成では質問する順番も重要です。 
          適当な順番に並べてしまうと、回答の質が落ちたり、バイアスがかかった回答をさせてしまうことになります。

          これらを避けるため、「抽象度の高い広い概念から質問する」「実態など事実については先に質問する」「前の質問が後の質問に関するヒント(バイアス)にならないよう配慮する」などの注意が必要です。

          回答者の負担を考慮する

          回答者が回答しやすい調査票作成を心がけることも重要です。

          「専門的すぎる用語は使わない」「複雑な言い回しはせず、理解しやすい質問にする」「長すぎる文章は避ける」など、回答者にとってわかりやすい内容にすることで、結果的に良質な回答を集めることができます。

          その他のアンケート作成のポイントや注意点については、こちらでさらに詳しく解説しています。

          アンケート調査に関してよくある質問 

          初めて調査を実施予定ですが、どこまでお任せできますか? 

          電通マクロミルインサイトにご依頼いただいた場合、上記アンケート調査の流れに記載した1〜6を一気通貫で対応可能です。

          調査票の作成や分析はもちろん、調査背景をヒアリングして調査目的を整理したり、調査目的に適した手法、設計をご提案させていただきます。

          また、調査票を貴社でご用意いただき、調査実施〜分析まで弊社で対応する、など対応範囲を柔軟にお選びいただくことが可能です。 

          アンケート調査の適切なサンプル数は、どれほどでしょうか?

          一概に何サンプルが適切である、断言することは難しく、標本誤差を考慮して決定します。

          アンケート調査などの標本調査では必ず誤差が発生しますが、統計学的な観点からその誤差範囲をどこまで許せるかを考えてサンプル数を決めます。

          また、ある特定の条件の人たちを母数に分析したい場合や、特定の分析軸を作りたい場合には、最小のサンプル数になる集団を起点に数が担保できるようなサンプル数に設定する必要があります。

          どのようなデータが納品されますか? 

          調査目的やスケジュール、ご予算によって納品されるデータの形式を選択いただくことが可能です。

          納品物の種類としては、ローデータ(集計をしていない無加工のデータ)、クロス集計表(各質問の回答結果を、回答者の属性や質問の回答別に集計したもの)、グラフ集、レポート(回答結果をグラフ化・図式化したものと調査結果の全体まとめ)をご用意しております。これらの中から必要に応じてデータの加工対応範囲をお選びいただけます。

          電通マクロミルインサイトのアンケート調査の特徴

          私たちは、電通とマクロミルの2社の資産と強みが融合したマーケティングリサーチ会社です。

          アンケート調査においても以下のような強みを活かした実施が可能です。 

          業界最大規模かつ高品質のパネル

          マクロミルの国内リサーチ対象パネルは約1,000万人と、業界最大規模です。また独自の管理基準による高品質なデータ提供を継続する仕組みを構築しています。 
          この資産を利用することで、幅広いマーケティングデータを、高品質でご提供することが可能です。 

          専門性の高い100名以上のリサーチャー/アナリスト

          専門性の高いリサーチャーやアナリストが在籍し、日々、多彩なデータを扱いリサーチの設計・分析を行なっています。

          アンケート調査の設計・分析の支援はもちろん、目的に合わせた様々な調査手法でご支援が可能です。

          電通×マクロミル双方の利点・資産

          株式会社電通のマーケティングリサーチ会社として、年間5,000件以上のプロジェクト実績があります。そのノウハウと、マクロミルの資産を掛け合わせて活用し、クライアントビジネスの成功に向けた質の高い調査を提供しています。 

          アンケート調査なら電通マクロミルインサイトにお任せください

          アンケート調査において、目的の整理や仮説の構築、調査目的を明らかにする調査票の設計、これらはいずれも非常に重要です。

          調査の結果の「質」は、調査票の精度によって大きく左右される性質があります。こうした精度のブレを防ぎ、調査結果の「質」を担保するためには、専門の調査会社にご相談いただくことをおすすめします。

          電通マクロミルインサイトでは、調査目的の整理から調査票の作成、実施、分析までを一気通貫で対応させていただきます。アンケート調査をご検討の際にはぜひお気軽にお問い合わせください

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          執筆者|株式会社電通マクロミルインサイト 経営企画 マーケティングプロジェクト 編集チーム
          ホームページコンテンツの企画、監修、執筆を担当。
          マーケティングリサーチのセミナーや自主調査企画も実施。

           

          監修|芦沢広直 株式会社電通マクロミルインサイト シニアリサーチスペシャリスト
          旧:電通リサーチ(現:電通マクロミルインサイト)に入社後、マーケティングリサーチャーとしてメーカー・サービス会社・官公庁・媒体社のマーケティング戦略に関わる調査に従事。㈱マクロミルネットリサーチ総合研究所研究員を経て現職。消費者意識の変化、ニーズの発掘とブランド価値の設定、コミュニケーション戦略の検証プロジェクト実績多数。

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